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「住宅ローンは種類が多すぎて、何を基準に選べばいいか分からない」。初めて家を買うとき、多くの人がここで立ち止まります。
住宅ローンは、金利だけで選ぶと失敗しやすい商品です。金利タイプ(将来の返済額がどう変わるか)、借りるときにかかる諸費用、そして自分が無理なく返せる額の3つをそろえて比べることが大切です。
この記事では、これから家を買う人が新しく借りるときの住宅ローンの選び方を、順を追って説明します。数字は2026年11月1日時点で確認できた公的な情報にもとづいています。すでに借りているローンの借り換えは、別の記事で解説しています。
住宅ローンの金利タイプは3つ
住宅金融支援機構は、住宅ローンの金利タイプを大きく3つに分けて説明しています。
| 金利タイプ | 仕組み | 向いている考え方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 全期間固定金利型 | 借りたときの金利が、全期間を通じて変わらない | 返済額を確定させて家計を安定させたい | 借りた後に市場の金利が下がっても、返済額は変わらない |
| 固定金利期間選択型 | 「当初3年間○%」など、一定期間だけ金利が固定される | 固定期間中の負担を確定させたい | 固定期間終了後の金利・返済額は借りる時点では決まらない |
| 変動金利型 | 返済の途中でも、定期的に金利が見直される | 金利上昇に備えた余裕資金や繰上返済の計画がある | 金利が上がると返済額や利息が増える |
変動金利型の「5年ルール」「1.25倍ルール」
変動金利型は、金利が半年ごとに見直される一方で、毎月の返済額は5年ごとに見直し、見直し後の返済額は変更前の1.25倍までとするケースが一般的と、住宅金融支援機構は説明しています。
ただし、これは返済額が急に増えないようにする仕組みで、利息が減るわけではありません。金利が大きく上がって利息が返済額を上回ると、払いきれなかった利息は「未払利息」として繰り延べられ、あとで支払う必要があります。また、このルールがない商品もあるため、借りる前に契約内容を確認しましょう。
全期間固定の代表例:【フラット35】
全期間固定金利型の代表的な商品が、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する【フラット35】です。最長35年、借りたときに返済終了までの金利が確定します。公式サイトでは、保証料と保証人が不要であること、繰上返済手数料も不要であることが案内されています。
金利は取扱金融機関によって異なり、毎月見直されます。参考までに、2026年10月の案内では、返済期間21〜35年の金利の範囲が年3.83%〜5.84%(最頻金利は年3.83%)でした。最新の金利は必ず公式サイトで確認してください。
「いくら借りられるか」より「いくらなら返せるか」
返済負担率で考える
借入額を考えるときの目安になるのが、年収に占める年間の返済額の割合(返済負担率)です。たとえば【フラット35】では、年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下が基準とされています。この計算には、住宅ローンだけでなく自動車ローンやカードローンなど、ほかの借入れの返済も含まれます。
ただし、これは「審査で借りられる上限」の基準です。教育費や老後資金、車の買い替えなどを考えると、上限いっぱいまで借りると家計が苦しくなることがあります。今の家賃や貯蓄のペースから、毎月いくらなら無理なく払えるかを先に決め、そこから借入額を逆算するのが安全です。
頭金と融資率
【フラット35】では、物件価格に対する借入額の割合(融資率)が9割を超えると、審査がより慎重になり、金利が変わる場合があると案内されています。民間の住宅ローンでも、頭金の有無で条件が変わることがあります。手元資金は、諸費用や引っ越し、もしものときの予備費も残したうえで、頭金にいくら回すかを決めましょう。
借りるときにかかる諸費用
住宅ローンを組むときは、物件代金とは別に諸費用がかかります。主なものを整理します。
- 事務手数料(融資手数料): 金融機関により異なる(定額のものと、借入額に一定の率をかけるものがある)
- 保証料: 金融機関・保証会社により異なる。一括で払う方式と金利に上乗せする方式がある
- 印紙税(金銭消費貸借契約書): 契約金額1,000万円超5,000万円以下なら2万円、5,000万円超1億円以下なら6万円
- 抵当権設定登記の登録免許税: 住宅用家屋の新築・取得のための借入れで要件を満たせば、債権金額の0.1%(令和9年3月31日までの軽減措置)
- 司法書士報酬・火災保険料・団体信用生命保険の上乗せ金利など: 依頼先や商品により異なる
金利が低く見えても、事務手数料が高かったり、保証料が金利に上乗せされたりすると、総額では逆転することがあります。比べるときは、諸費用まで含めた総支払額で見ることが大切です。
住宅ローン控除も確認しておく
住宅ローンを使って家を買うと、条件を満たせば住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)が受けられます。国税庁によると、控除額は年末のローン残高等の0.7%で、住宅の省エネ性能や入居した年によって、控除の上限額や期間が変わります。
たとえば新築の「省エネ基準適合住宅」に2026年(令和8年)に入居した場合、控除期間は13年、年間控除限度額は14万円(子育て世帯等は21万円)とされています。一方、省エネ基準を満たさない新築住宅は、建築確認の時期などの条件によっては控除を受けられないことがあります。物件を選ぶ段階で、省エネ性能を示す書類がそろうかを確認しておきましょう。個別の適用は、税務署や税理士に確認してください。
住宅ローンを比較する手順
- 毎月の返済額の上限を決める: 家賃・貯蓄・将来の支出から、無理なく払える額を決める
- 金利タイプの方針を決める: 金利上昇にどこまで耐えられるかを考え、全期間固定・固定期間選択・変動のどれを軸にするか決める
- 候補を3つ以上集める: ネット銀行、地方銀行、【フラット35】など、タイプの違うローンを並べる
- 総支払額で比べる: 金利に加えて、事務手数料・保証料・団信の内容を含めて試算する。住宅金融支援機構の「住宅ローンシミュレーション」なども使える
- 事前審査を受ける: 物件が決まる前後で事前審査を受け、借りられる条件を確かめる
金融機関ごとに金利や手数料、審査の考え方は違います。1社ずつ調べるのが大変な場合は、条件を入力して複数のローンを比べられるサービスを使うのも一つの方法です。
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モゲチェックは、株式会社MFSが運営する住宅ローンの比較診断サービスです。公式サイトによると、無料の「住宅ローン診断」で、情報を入力するとネット銀行・メガバンク・地方銀行などの中から、銀行の審査基準なども踏まえて住宅ローンを提案してくれます。なお、提案は審査の通過を保証するものではなく、最終的な結果は各金融機関の審査で決まります。
まとめ
- 住宅ローンの金利タイプは「全期間固定」「固定期間選択」「変動」の3つ。変動金利の1.25倍ルールは利息が減る仕組みではない
- 借入額は「借りられる上限」ではなく「無理なく返せる額」から逆算する。返済負担率にはほかの借入れも含まれる
- 事務手数料・保証料・印紙税・登録免許税などの諸費用を含めた総支払額で比べる
- 住宅ローン控除は、住宅の省エネ性能や入居年で上限額や期間が変わる
- 金利タイプの違う候補を3つ以上集め、事前審査で条件を確かめてから決める
参考にした情報(2026年11月1日確認)
– 金利のタイプとは?|【フラット35】住宅金融支援機構
– 【フラット35】商品概要|住宅金融支援機構
– 【フラット35】ご利用条件|住宅金融支援機構
– 住宅ローンシミュレーション(住宅金融支援機構)
– No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)(国税庁)
– No.7140 印紙税額の一覧表(その1)(国税庁)
– No.7191 登録免許税の税額表(国税庁)
– モゲチェック(株式会社MFS)
