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「更新の案内が来たら、保険料が前より高くなっていた」。火災保険でこうした経験をする人が増えています。家を買ったときに住宅ローンとセットで入り、内容をよく見ないまま更新している、という人も多いのではないでしょうか。
この記事では、火災保険の保険料の目安となる「参考純率」の改定内容を整理したうえで、補償の選び方と保険料を抑えるために見直したいポイントを解説します。内容は2026年11月1日時点で確認できた情報です。実際の保険料や補償内容は保険会社・商品ごとに異なるため、最終的には各社の見積もりと重要事項説明書で確認してください。
火災保険の保険料が上がっている背景
「参考純率」とは
火災保険の保険料率は、事故が起きたときの保険金に充てる「純保険料率」と、保険会社の経費などに充てる「付加保険料率」でできています。損害保険料率算出機構(損保料率機構)は、このうち純保険料率の参考値である「参考純率」を算出し、会員の保険会社に提供しています。
ただし、参考純率をそのまま使うか、修正して使うか、使わずに独自に算出するかは保険会社ごとの判断です。参考純率が上がったからといって、すべての契約の保険料が同じ率で上がるわけではありません。
近年の主な改定
損保料率機構が公表している近年の主な改定は次のとおりです。
| 届出 | 住宅総合保険の参考純率(全国平均) | 主な変更点 |
|---|---|---|
| 2021年5月 | 10.9%引き上げ | 参考純率を適用できる期間を最長10年から最長5年に短縮 |
| 2023年6月 | 13.0%引き上げ | 水災に関する料率を、地域のリスクに応じて5区分に細分化 |
※改定率は、都道府県・構造・築年数・補償内容などすべての契約条件を平均した数値です。条件によって改定率は異なり、実際に契約する保険商品の改定率とも異なります。
改定の背景として、損保料率機構は自然災害による保険金支払いの増加に加え、住宅の老朽化や修理費の高騰を挙げています。
水災料率は「1等地〜5等地」の5区分に
2023年の改定では、それまで全国一律だった水災の料率が、建物がある市区町村ごとに「1等地」(最も安い)から「5等地」(最も高い)までの5区分に分けられました。損保料率機構によると、最も高い地域と最も低い地域の較差は約1.2倍です(火災・風災・水災などの補償の合計で見た数値)。
自宅の地域が何等地かは、損保料率機構のサイトにある「水災等地検索」で調べられます。
見直しを考えたいタイミング
次のようなときは、補償内容を見直すよい機会です。
- 更新の案内が届いたとき(保険料や補償の変更点が書かれています)
- リフォームや増改築をしたとき(建物の評価額が変わることがあります)
- 家族構成が変わり、家財の量が増えた・減ったとき
- 住宅ローンを完済した、または借り換えたとき
補償の選び方
補償ごとに「必要かどうか」を考える
火災保険は、火災だけでなく自然災害や日常の事故も補償の対象にできます。商品によって組み合わせ方は異なりますが、よく見られる補償と考え方は次のとおりです。
| 補償の例 | 主な内容 | 見直しの考え方 |
|---|---|---|
| 火災・落雷・破裂・爆発 | 火事や落雷などによる損害 | 基本の補償として外しにくい |
| 風災・ひょう災・雪災 | 台風、ひょう、大雪などによる損害 | 地域を問わず被害が起こりうるので慎重に |
| 水災 | 台風や豪雨による洪水・土砂崩れなど | ハザードマップと建物の立地で判断 |
| 水濡れ | 給排水設備の事故などによる水濡れ | マンションでは特に検討したい |
| 盗難 | 盗難による建物や家財の損害 | 家財の補償と合わせて考える |
| 破損・汚損 | 不注意で物を壊したときなど | 必要性と保険料のバランスで判断 |
水災補償はハザードマップを見てから決める
水災補償を外すと保険料は下がりますが、外したあとに浸水被害を受けると補償されません。高台やマンションの上の階など、浸水の心配が小さい場合でも、土砂崩れのリスクがないかなど、自治体のハザードマップで洪水・土砂災害の両方を確認してから判断しましょう。
なお損保料率機構は、ハザードマップなどを見て「自分のリスクは低い」と判断し、水災補償を外す傾向があることを、水災料率見直しの背景の1つに挙げています。
建物と家財は別々に考える
火災保険は「建物」と「家財」で別々に保険をかけるのが一般的です。建物だけに入っていると、家具や家電の損害は補償されません。賃貸に住んでいた頃の感覚のまま家財を付けていない、あるいは家財の保険金額が今の暮らしと合っていない、ということがないか確認しましょう。
地震への備えは地震保険で
財務省の案内によると、地震を原因とする火災による損害や、地震で延焼・拡大した損害は、火災保険では補償されません。地震・噴火・津波による損害には地震保険で備えます。
- 地震保険は火災保険とセットで契約する(契約期間の途中からでも付けられる)
- 保険金額は火災保険の保険金額の30%〜50%の範囲で決める(建物5,000万円・家財1,000万円が上限)
- 建物の免震・耐震性能などに応じて、10%〜50%の割引がある(重複して使うことはできない)
保険料を抑えるための見直しポイント
保険料を下げるために補償を削りすぎると、いざというときに困ります。「必要な補償は残し、ムダを減らす」という順番で考えましょう。
- 補償を取捨選択する: 上の表を参考に、立地や住まい方から見て必要性の低い補償がないか確認します
- 自己負担額(免責金額)を設定する: 小さな損害は自分で負担する設定にすると、保険料が下がる商品があります
- 保険金額が建物の評価額に合っているか確認する: 必要以上に高い金額で入っていないか、逆に足りていないかを確認します
- 契約期間と払い方を比べる: 長期契約や一括払いで1年あたりの保険料が割安になる商品もあります。ただし前述のとおり、参考純率を適用できる期間は最長5年に短縮されています。選べる期間は保険会社に確認しましょう
- 地震保険の割引を確認する: 耐震等級や建築年の割引が使えるのに、適用されていないケースもあります。建物の書類を用意して確認しましょう
- 複数の保険会社で見積もりを取る: 同じ補償内容でも、保険会社によって保険料は異なります
特に6の比較は、自分で1社ずつ問い合わせると手間がかかります。複数社の見積もりをまとめて依頼できるサービスを使うのも1つの方法です。
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株式会社ウェブクルーが運営する「保険スクエアbang! 火災保険」は、新しく火災保険を契約したい人や、更新・見直しをしたい人向けの無料見積もりサービスです。見積もり結果は、保険取扱代理店または損害保険会社からメール・電話・郵送などで案内されると説明されています。条件によっては1社だけの案内になる場合があること、住宅金融支援機構の特約火災保険に加入中の建物などは診断できないことも注意書きにあるので、申し込み前に確認しておきましょう。
乗り換えるときの注意点
- 補償の空白期間を作らない: 新しい保険の始期が決まってから、今の保険を解約しましょう
- 解約返れい金を確認する: 長期契約を途中で解約したときの返金の扱いは、契約内容によって異なります
- 見積もりの条件をそろえる: 保険金額、補償の範囲、自己負担額、地震保険の有無をそろえないと、保険料を正しく比べられません
- 地震保険の割引の前提を確認する: 見積もりでは耐震等級などの条件が反映されていないこともあります。建物の書類で確かめましょう
まとめ
- 損保料率機構の参考純率は、2021年に平均10.9%、2023年に平均13.0%引き上げられた。実際の保険料の上がり方は保険会社や契約条件で異なる
- 2023年の改定で、水災料率は市区町村ごとに1〜5等地の5区分になった。自宅の等地は「水災等地検索」で確認できる
- 補償は「立地」と「住まい方」で必要性を判断する。水災はハザードマップを確認してから決める
- 地震による火災は火災保険では補償されない。地震保険は火災保険の30〜50%の範囲で付けられ、10〜50%の割引がある
- 保険料を抑えるには、補償の取捨選択・自己負担額の設定・保険金額の確認・複数社の比較を組み合わせる。補償を削りすぎないことが大切
参考にした情報(2026年11月1日確認)
– 火災保険参考純率|損害保険料率算出機構
– 火災保険参考純率 改定のご案内(2023年6月28日)|損害保険料率算出機構
– 火災保険参考純率 改定のご案内(2021年6月16日)|損害保険料率算出機構
– 水災等地検索|損害保険料率算出機構
– 地震保険制度の概要|財務省
– 保険スクエアbang! 火災保険
